『 ‟ この感情 ” を、 ‟ この思考 ” を、何と言葉にするべきか？』

例えば幼い頃、

大人に対して何かを伝えたいのに、何て伝えたらいいのか分からず、もどかしかったり歯痒かったりした事ってあるよね？

特に、あらぬ事で叱られたり疑われたりして、その理不尽に対して弁明したいのに、

モヤっとする感情や、ぼんやりと脳内にある思考を具現化する事ができず、悔しい思いをして、結局は涙を流して感情を表現するだけになってしまった等々。

学校で言語を学ぶようになり、そこでたくさんの表現法やボキャブラリーを得たり、

また普段からの他者との会話だったり、本やメディアなどからも新しく言葉や表現を得ていくことも多々ある。

それって一見、当たり前のような感じがするけれど、実はそれも本人が学びたい、もっと言葉を習得したいという欲求があるから覚えるんであって。

こないだ何かのネット記事を読んで「なるほど」って思ったんだ。

俳人でエッセイストでもある【夏井いつき】さんて、いらっしゃるじゃない？

あの方って以前は教師をされていたそうなんだけど、

その当時、ドロップアウトした子どもたちに接する機会が多かったらしく、彼らと話をしていると、

「まず言葉を知らない。だから、自分の内面の気持ちが知覚すらできず、表現することもできない」っていうことを痛感したらしい。

彼らは一様に、モヤモヤした気持ちって全部「ムカつく」っていう言葉でしか表せないんだって。

その記事を読んでて思ったんだよね。

それだと、他者から意地悪されたと感じた時の感情も、恥をかかされたと感じた時の感情も、理不尽な扱いを受けたと感じた時の感情も、差別を受けたと感じた時の感情も、すべて「ムカつく」って一纏めにしてしまうのって、どうなんだろう？ って。

もちろん、他者に対しての感情だけじゃなく、自分自身に対しての感情だってそう。

イライラしてる自分、情けない自分、不安に押しつぶされそうな自分、思い通りに動けない自分、考えている事と裏腹なことをしてしまう自分。。。

それらに対しても結局、「ムカつく」としか感覚として浮かんでこない。それらの感情はすべて似て非なる物なのに。

じゃぁそれら、似て非なる感情のひとつひとつに名前を付けてみたら？

っていうか、要するにもうちょっと掘り下げて、それらひとつひとつの感情を言葉で表現するとしたら、どうだろう？

もし、それぞれの感情をそれぞれにフィットした言葉で表現する事ができたら、何気に気分がスッキリするんじゃない？

『言い得て妙』って言葉、知ってる？

あたしもこの言葉、実は大人になってかなり経ってから。。。 多分30代入ってたくさん本を読む用になってから使い方を覚えた言葉でさｗ

「なるほど！ ‟ 言い得て妙 ” ってこーいう時に使うとめっさフィットする！ フィットするとめたくそ気分イイっしょ！！ 」ってなったんだｗｗ

要するに、自分が表現したい事になるべくフィットした言葉を使えると、めっさスッキリするしファーーーッってなるって事に気づくんだ。

 だから言葉の勉強って大切で、それって学生の内だけじゃなくって、大人になってからも大切で、てか寧ろ大人になってからも学習を続ける事って大切なんじゃない？

バンタンの曲に触れる時や、バンタンメンバーたちのインタビュー内容に触れる時、彼らの言葉への取り組み方みたいなものが伝ってくるから、めっさイイ💜

彼らがどんな言葉を使い。。。要するに歌詞だとどんな比喩を用いるのか、理論的、哲学的な表現なのか、それとも抒情的なのか。。。など。

メンバーのインタビューにしても、発せられるひとつひとつが『自分自身の表現として言葉を選ぶ』っていうスタンスが伝わってくる。

そういう姿勢に、彼らの真摯さだとか誠実さを見るんだよなぁ。。。だから好きなんだよなぁ、バンタン💜

彼らの活動を時系列で紐解いていくと、彼らがどれだけ作詞に対して心血を注いできたかがめっさ理解できると思うよ。

そしてそうやって曲の歌詞に対して心血を注ぐってことは、必然的に公の場での口頭での発言や表現なんかも気遣うようになるワケで。

例えば、インタビューとかで普通に喋ってるジュニやユンギの言葉に感動する事多々ありきだし、

以前よりも積極的に作詞しているメンバーたちの作った歌詞の表現力が、格段に上昇している事にも感動する。

きっと彼らは、常に言葉について考えているだろうし、学習しているだろうと思う。

「どうすれば、自分の中にあるこの感情、この思考を上手く表現できるだろうか？。。。ひとりでも多くの他者に理解してもらえるだろうか？。。。」と。